(記事の目的)
USCPAは社会人で働きながら取得する人が多い資格です。
一方で、難易度は高く多くの勉強時間が必要なので、「本当に今の仕事と並行して働きながら取得可能なのか?」と考える人も多いかと思います。本記事では、社会人でも無職にならずにUSCPA取得が可能である理由を紹介していきます。
USCPAはボリュームはあるけど社会人が取得しやすい仕組みやで!
また、時間が無い社会人は、必ず戦略的に試験までのスケジュールを立てた上で効率的な勉強方法を実践する必要があります。
本記事で私が試行錯誤しながら最短合格に向けた絶対に押さえるべきと感じたポイントも紹介していきますので是非参考にして下さい。
本記事内容以外に、自身に合う予備校を選ぶこともめちゃくちゃ大事です。無料の資料請求や無料説明会がありますので、必ず疑問点を確認するようにして下さい。
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<参考記事>USCPA各予備校の比較に関してはこちら参照して下さい
USCPAは働きながら取得可能である3つの理由
- 適切な全体のボリューム
- 1科目毎に受験可能であること
- 自身のタイミングで受験可能
USCPAは社会人が目指す上で様々な面で適度な難易度の試験だと言えます。
決して簡単ではないですが、不可能なボリュームではない試験であり、1科目ずつ集中して勉強を進めていき、自身のタイミングで受験出来るため本業に支障がないスケジューリングが可能です。
適切な全体のボリューム
よくUSCPAの勉強時間は「1,000時間で合格可能」といった文句で宣伝されているのを見かけますが、実際にUSCPAに合格した人の勉強時間としては平均1,200時間〜1,500時間ほど必要かと思います。
科目毎のざっくりとした勉強時間は以下の通りです。
<参考記事>勉強時間に関しては、以下記事にまとめているので参考にして下さい。
社会人にとって月80時間程の勉強も大変
社会人にとって大変なのが勉強時間の確保です。
個人的には、(後述する忘却曲線のこともあり)短期集中で進めた方が良いと考えております。その為にはざっくり月80時間ほどの時間は確保したいと考えています。
勿論、本業の忙しさに大きく依るのですが、月80時間の勉強も結構大変かと思います。以下平日と土日毎の勉強時間の表を作成しました。平日2時間×5日、土日5時間×2日勉強出来て月80時間となりますが、1,200時間勉強出来るのが15ヶ月後です。
USCPA受験する人は20代〜30代の方が多い
その人達って仕事も充実してくるし、プラベートも楽しいこと山程あるやん
そういった人達がこれだけの時間を捻出出来るか、というのが一番の課題
なので、USCPA試験の平均1,200時間〜1,500時間というのは、決して簡単なラインではないんですね。優秀な若い方が色んなものを犠牲にしてようやく達成出来る、という絶妙なラインだと思います。
忘却曲線に追い越されるな
社会人にとっては無理の無いスケジュールで勉強を継続する必要がありますが、基本的に短期集中の方がトータルの勉強時間は少なくなります。忘却曲線を意識して勉強して欲しいと思います。
エビングハウスの忘却曲線:https://keiei-shinri.or.jp/word/エビングハウスの忘却曲線/#:~:text=エビングハウスの忘却曲線と,忘れてしまう」ものです%E3%80%82&text=の記憶を忘れて,にて示しました%E3%80%82
同じ時間勉強するにも、忘却曲線を意識して復習を繰り返すことにより早く内容が定着することになります。一度勉強したことは、6日後25%の記憶率で復習するよりも1日後34%の記憶率で復習したほうが良いです。
なので、さきほどの表で考えて、2年半,3年とか必要という計算になってしまうくらい勉強時間が確保出来ない状況であれば、継続できるかもそうですが効率性も悪くなってしまうので、タイミングは考えどころかと思います。
科目毎に受験可能
USCPA試験の勉強しやすい点が、USCPA試験は4科目ですが1科目ずつ受験できるところです(有効期限以内に全科目合格必要)。
試験日までに全ての科目を同時に合格ラインまでもっていくのか、1科目ずつ受験していくのか、という点はかなり勉強スケジュールの難易度が変わってきます。USCPAでは1科目ずつ集中して勉強していけるという点がかなり社会人向けといえます。
大学受験は全科目同時なので難しい
私自身、USCPA試験の前にしっかりと勉強したのは大学受験です。(当時)センター試験はたくさんの科目があり、2次試験でも3科目ありました。1つ1つの各科目自体はそこまで難易度高くなくても、難しいのは試験日までに全科目を同時に合格ラインまでもっていくという点だったと思っています。
自身のタイミングで受験可能
ここもかなり大きいポイントで、自身の勉強の進捗(本業の忙しさ)に合わせて受験日を調整できるんですよね。
TOEICや簿記試験のように、決まった日時で各地の会場に集って受験するのではなく、試験日・試験会場を自身で選択して受験します。年間を通じて受験できるので、会場に空きがあれば都合に合わせて受験日が選べます。さらに、一度決めた日付もリスケ可能(タイミングによっては有料)です。
各科目の受験回数に制限はありません。同一科目の再受験申し込みは結果発表後に申込可能です。
大学受験は年1回、日本の公認会計士(短答)は年2回と日程が決まっている試験と比べて、社会人にとって自身でスケジューリング出来るのはめちゃくちゃ難易度が違うと思います。
テストセンターで受験
場所は、プロメトリックテストセンターのPCで受験します。基本的には一般的なパソコンと操作性は変わりません。
試験会場は、東京(御茶ノ水)と大阪(中津)にあります。
就活した人はSPI等の試験を受けたテストセンターを思い出して欲しい
実際にSPIや他試験を受けにきている人も見たで
最短合格する為に絶対に押さえるべき5つのポイント
- まずは敵を知る
- 100点を目指す必要無い(合格さえすれば良い)
- インプットは素早く時間をかけずにやり切る
- 復習が一番大切
まずは、試験内容を正確に把握した上で、必要最小限の勉強時間を計算し、一旦の合格までのスケジュールを立てる必要があります。
その上で問題集を中心にし、最も記憶に定着する方法で勉強していって下さい。
予備校から正式な公表な無いですが、最初の科目であるFARで挫折する人がかなり多いです。FARを合格すれば、他科目の基礎となる財務会計の知識がつくこともそうですが、以下が非常に大きいポイントです。
- 勉強する方法を理解出来ていること
- 実践する体力や習慣がつくこと
まずはRQで敵を知る
まず闇雲に勉強を開始しないこと、テキスト1ページからインプット始めないことです。
社会人が短い時間で合格を目指すためには、勉強を始める前に必ず予め合格までの最短コースを調べておく必要があります。勉強開始前に本番のテスト内容を見ても内容分からないという人も多いかと思いますが、まずは、頭の中で仮説でよいので合格までのコースをイメージすることが大切です。後は、勉強しながら適宜そのコースを修正していくことになります。
つまり、何のイメージも無く勉強を進めていき、勉強時間は積んでるけど、どんどん誤った方向に行くこと、軌道修正出来ないことが大問題やで
まずは、AICPA(米国公認会計士協会)が出しているBlueprint(例:AUD)を見ていきましょう。こちらで試験内容の大枠を把握してください。
https://us.aicpa.org/content/dam/aicpa/becomeacpa/cpaexam/examinationcontent/downloadabledocuments/cpa-exam-blueprints-effective-july-2021.pdf
試験の内容ですが、本当は過去問とかがあればそれを見ておくのが良いかと思っています。ただ、USCPAに関しては過去問というのは存在しないですよね。なので、試験の実際の内容に関しては、一番近いのがRQ(リリース問題)です。ここで実際の問題をざっと確認するようにして下さい。勉強前なので当然解けなくても良いと思います。
RQ(リリース問題)は各USCPA予備校からもらえるはず
そして、各予備校の資料等と合わせて上記Blueprintにある試験内容のどの分野が重点的に出るのか、各分野がMCで出るのか、TBSで出るのかを把握して下さい。ここの情報は、受験直前に必ず最新の情報を予備校に確認するようにしてください。必ず重点的に出る内容を中心に勉強を進めることを心がけてください。
端的に言うと、ヤマを張ってくれ!
100点を目指さない
で、敵を知った上でなんですが、USCPAは75点以上で合格なので、100点を取る必要は無いです。
はっきり言って資格取得後に何の差もつかないですし、当然公表されたりもしません。高得点を撮ったところでTwitterでイキれるだけなのです。
75点で十分といっても、75点をちょうどを狙ってしまうと不合格になってしまうかと思いますので、当然十分な対策は必要ですが、完璧な対策は必要無いです。
余談やけど、資格合格はスタートでしか無いので、
イメージとしては75点からさらに完璧にするのは、資格取得後の実務で目指そうや
ワシも奮闘中です。
インプットは素早く
今までの大学受験等では基本的に授業を受けて→テスト勉強して、という流れだったかと思うのですが、インプットは出来るだけ素早く完了してしまいましょう。
人にも依りますが、講義動画は見なくても良いです。勿論テキストを理解する必要はありますが、テキストに書いてあることを全て動画で見る必要は必ずしもありません。
- 講義動画は2倍速で見る
- どうしても理解出来ないところだけ見る
また分からない部分があってもチェックをつけて飛ばしましょう。後で全体像が分かった後に見返した時には理解出来ることも多いです。とにかくインプットに時間をかけないことが重要です。
勉強は基本的にアウトプットを中心に行いましょう。テキストを読んで、講義を聞いて意味が分かる、と実際に問題を解ける(アウトプット出来る)との間には非常に大きな差があると思いますし、アウトプット出来るようになってこそ、本当の意味で理解出来ている、という状態にあると考えています。
復習が最も大事
問題集は最低でも5周しましょう。1周しただけでは記憶に定着せず、何度も問題集を解いて全体の概念を把握しながら各問題の細かい論点がようやく定着していきます。
ここで重要なのが、ただ問題集を回すことを目的にするのではなく、どれだけ記憶に定着させるかが大切です。ただ回数をこなせば良いのではなく、しっかりした記憶しやすいサイクルで行ってください。
ここは、高校・大学受験、他資格試験とかを本気でやった人は自然に理解して出来ている部分
ここをやり方誤ってしまうと同じ時間でも全く定着度が違うと思うで
本ブログでも何度も紹介していますが、忘却曲線を意識した勉強が大切です。同じ時間勉強するにも、忘却曲線を意識して復習を繰り返すことにより早く内容が定着することになります。
エビングハウスの忘却曲線:https://keiei-shinri.or.jp/word/エビングハウスの忘却曲線/#:~:text=エビングハウスの忘却曲線と,忘れてしまう」ものです%E3%80%82&text=の記憶を忘れて,にて示しました%E3%80%82
イメージ
では、具体的にどう勉強を進めたら良いのか、という部分なんですが、問題集を5周する上でも、ただ、1周目、2周目と順番に回すのではなく、オーバーラップするイメージで問題集を回して下さい。
例えば1周目に勉強したことを、2周目に勉強するのが10日以上空いてしまうと、先程の忘却曲線の仕組みに照らし合わせるとほとんど覚えていない状態です。全く頭に残っていない状態から再度勉強することになるんですね。
なので、復習をする際はどんどん短いスパンでオーバーラップするイメージで回していくとより効率が良いと思います。
こうすることで、1度勉強した内容を短い間隔で復習していき、効率的に記憶に定着させることが出来るようになります。
- 復習1周目は結局定着出来ずに時間かかってしまうのでとりあえずオーバーラップさせずやり切る
- 3周被ってしまうと訳わからなくなるので、2周くらいしか被せない
1年半ほど勉強に集中するスケジュールを立てる
ここまで、時間が無い社会人が絶対に押さえるべきコツを紹介してきましたが、それでも必ず最低でも1年〜1年半程は勉強する覚悟を持って臨む必要があります。
こちらの記事でも紹介していますが、どれだけ効率的に勉強しても絶対的に長期的な勉強時間は必要です。
なので、中々社会人の場合完璧な1年、2年後の見通しを立てることも難しいですが、基本的にはまとまった時間を確保出来るという算段が合った上で勉強開始することが良いと思います。間延びするとどんどん効率が悪くなってしまいます。
直前の対策を重視する
試験直前の対策を重視しましょう。
具体的にはRQや予備校の模試等、さらに各科目毎に頻出する分野(特に暗記しておくだけで得点が期待出来るとこと)です。ここは直前に覚えておけば簡単に点数稼ぎ出来る箇所なので、試験直前の追い込みを完成度高く行うことで本番の結果が大きく差が出ると思います。
- FARの公会計分野(MCで頻出)
- AUDの監査レポートを丸暗記
私的にオススメな他資格
会計に関連する他の資格で、社会人の方が働きながら目指すことが可能である有用な資格を紹介します。
USCPAの取得を考える人がどっちの資格が良いのか、という視点で比較してもらっても良いですし、USCPA取得前、取得後の資格としても参考にしてください。
簿記1級・2級
経理職を希望する場合は簿記でも十分に企業にアピール出来ると思います。20代の若い方で簿記2級を持っていれば未経験でも経理職を狙うチャンスがあると思いますし、簿記1級はかなり難しい高度な専門性をアピールできると思います。
簿記2級であれば学習時間は250〜350時間で可能ですし、簿記1級に関してはかなり深い知識が必要になるので、2級の知識がある前提でも500時間以上必要になります。
簿記の合格率と難易度・勉強時間は?くわしく解説します!:https://www.tac-school.co.jp/kouza_boki/boki_exam_overview_and_difficulty.html
税理士
税務業務を専門家として行っていきたい人、国内で独立を考えている人等は税理士もオススメかと思います。
税理士試は一般的に4,000時間程度の勉強時間が必要とされています。その為かなり難易度は高いのですが、税理士はUSCPA同様に科目合格制(有効期限も無)なので、長い戦いになりますが、社会人でもスケジュールを立てて挑戦することが可能です。
まとめ
以上紹介しましたが、USCPAは個人的には20代30代の人達にとって、数年かけて集中して取得する資格として程よいボリューム・ネームバリューであり、制度としても社会人受験者が本業と並行して勉強するには非常に優しい試験だと思います。
ただ、紹介してきたように、本業の忙しさは人それぞれなので、本当に合格まで走りきれるか事前に検討し、無理の無いスケジューリングが必ず必要です。時間の無い社会人にとっては必要最低限の時間で効率的に取りきることが一番望ましいと思います。
色々と述べましたが、最後まで諦めない根性も絶対必要です。日々の残業にも、友人たちの誘惑にも負けずに必ず合格するという強い気持ちを持って望みましょう!
本記事内容以外に、自身に合う予備校を選ぶこともめちゃくちゃ大事です。無料の資料請求や無料説明会がありますので、必ず疑問点を確認するようにして下さい。
アビタス説明会で言われたセリフ
「ただ今まで通りに過ごす1年より、何かに打ち込んだ1年にしてもいいんじゃないですか」
まあワシの場合はもっと時間かかったけどな
自分に合った予備校を見つける
今なら無料パンフレット有