【USCPA合格者が語る】必要な英語力とリアルな対策方法

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「USCPAって、全部英語やから無理ゲーやん」

こんな不安を持っている方は多いかもしれません。

結論、少なくとも大学入試レベルの英語力があれば全く問題ありません。USCPAの試験は全て英語で出題されますが(問題文も英語回答するのも英語)、英語が不得意なので諦めよう、というのは非常にもったいないので参考にして下さい。

英語力の高さよりも、試験の解き方を理解し、効率的に対策をすることが重要です。本記事では、私自身の失敗と成功体験を交えながら、USCPA試験に本当に必要な英語力とは何か、そして効率的な勉強法・解き方のポイントを詳しく解説していきます。

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目次

USCPAとは?試験の概要と必要な資格

USCPA(米国公認会計士)は、アメリカ合衆国で認められた公認会計士の資格であり、会計、監査、税務、経営コンサルティングなど多岐にわたる分野で活躍するための高度な専門知識を持った資格です。

USCPA試験の概要

USCPA試験は、アメリカ合衆国内で公認会計士として働くために必要な資格試験です。この試験は、AICPA(アメリカ公認会計士協会)が管理し、試験を受けるためには、各州の会計士委員会が定める基準を満たす必要があります。試験は以下の4つの科目で構成されています。

必須科目

  • FAR(Financial Accounting and Reporting):財務会計
    • 簿記準1級相当と言われることが多い企業会計の分野です。
  • AUD(Auditing and Attestation):監査及び証明業務
    • 内容は監査及び証明業務であり、会計士の独占業務である監査業務を体系的に学ぶ科目です。
  • REG(Taxation and Regulation):税法及び商法
    • 内容は、連邦税法、ビジネス法と職業倫理で構成されています。

選択科目

今までBECという科目でしたが、2024年1月から試験制度が変更され、以下3科目から1科目を選択することになります。

  • BAR(Business Analysis and Reporting):ビジネス分析及び報告
  • ISC(Information Systems and Controls):情報システム及び統制
  • TCP(Tax Compliance and Planning):税法遵守及び税務計画

これらの科目はそれぞれ独立した試験として実施され、すべての科目に合格することが求められます。また、試験はコンピューターベースで実施され、一定の期間内に全科目を合格する必要があります。合格のためのスコアは、各科目ごとに75点以上であることが求められます。

USCPA試験の合格基準と試験期間

USCPA試験を受けるためには、資格取得の基準は各州によって若干異なるため、具体的な要件は受験予定の州の会計士委員会で確認する必要がありますが、学位要件と単位要件の両方をクリアしていることで受験可能となります。

学位要件:4年制大学を卒業していること

学位要件とは、大学を卒業して学位を得たことで満たされる要件です。アメリカの大学だけでなく、日本の大学を卒業している場合も要件を満たします。

単位要件:会計単位とビジネス単位を一定数以上取得しているか

単位要件とは、会計単位とビジネス単位を一定数以上取得して満たされる要件です。

卒業済の人でも会計単位やビジネス単位が満たせている人は少ないです。ビジネス単位の方は商学部や経済・経営学部卒の方は一定数取得済の方もいますが、会計単位も含めて全ての単位を取得済の方は少ないです。特に理系の学部出身の方等は会計単位・ビジネス単位両方が不足しています。

試験期間

USCPA試験は、通常、各科目ごとに試験を受けることができます。全ての科目に合格するには、30ヶ月以内に4科目を全て合格する必要があります。

USCPA試験における英語力の重要性

ポイント
  • USCPA試験は英語で出題される
  • リーディング能力と専門用語の理解が重要
  • 試験合格後も英語での業務が求められる

USCPAに合格するためには、専門的な会計知識や実務能力に加えて、試験内容を理解し、正確に解答するための高度な英語力が求められます。

特に、試験問題は全て英語で出題され、アメリカの会計基準や税法に関連する用語や表現も英語で表現されるため、英語力は試験の合否に直結する重要な要素です。本記事では、USCPA試験における英語力の重要性と、それがどのように試験に影響を与えるのかについて詳しく解説します。

試験問題の全てが英語で出題される

USCPA試験のすべての問題は英語で出題され、試験内容もアメリカ合衆国の法制度や会計基準に基づいています。各科目において、問題文や選択肢、計算問題に関する指示もすべて英語で書かれています。そのため、試験の合格には英語力が不可欠です。

試験中に英語が理解できないと、問題文の内容を正確に把握することができず、問題を誤解したり、重要なポイントを見逃したりする可能性が高まります。特に、会計や税務の専門用語は非常に多いため、単に英語を理解するだけでなく、会計や監査に関連する専門的な用語を理解する必要があります。

専門用語の理解

USCPA試験で問われる内容には、アメリカ独自の会計基準(GAAP)、税法、監査基準が含まれています。英文法の基礎力だけでなく、専門用語や業界特有の表現を理解する能力が求められます。

例えば以下のような単語がでてきます。
  • accrual basis of accounting:発生主義会計
  • consolidated financial statements:連結財務諸表
  • taxable income:課税所得

みたいな会計分野で頻繁に使われる用語は、日常英会話では使用されないことが多いため、これらの用語に慣れることが重要です。

USCPA試験で必要な英語力はリーディング

USCPA試験で必要な英語力はリーディングです。基本的に他(リスニング・スピーキング・ライティング)は使うことはありません。

問題文の内容を正確に理解することが非常に重要で、特に、選択式問題やケーススタディ形式の問題では、長文の文章を読み解き、必要な情報を瞬時に抽出する能力が問われます。例えば、AUDでは、監査の手順やリスク評価についての説明が長文で書かれ、それを読み解いた上で正しい解答を選ぶ必要があります。

このような問題に対応するためには、英語の文章を読み、理解するスピードと正確さが求められます。また、試験には時間制限があるため、効率よく情報を読み取り、解答に結びつける能力が必要です。この能力は、英語でのリーディングに慣れていないと時間内に解答を終わらせることが難しくなる可能性があります。

試験時間4時間ってめっちゃ長く感じるやん、
案外、実際に受けると時間無いのよ、、、

過去はライティングの問題もあった。

実は今までは一部だけライティングの問題も有りました。

以前あったBECという科目で出題されたのですが、試験制度変更によってBECが廃止されたことでライティングの問題も無くなりました。

ライティングが得意でない受験生にとっては高いハードルとなっていたので、日本人の受験生にとっては、よりとっつきやすくなったのではないでしょうか。

実際の問題文

具体的なイメージを掴んでいただくためにも実際の試験に出る問題文を見てみましょう。

こちらが、AICPA(米国公認会計士協会)が公開しているサンプルです。

AICPAサンプルテスト:https://www.aicpa-cima.com/resources/article/get-familiar-with-the-cpa-exam-by-practicing-with-our-sample-tests

もちろん、正解を選ぶには試験勉強が必要なんですが、使われている英文のレベルはそこまで高くなく、専門的な単語(interest:利息、liability:負債 等)を覚える必要がある、ということがイメージいただけるかと思います。

※上記問題では選択問題(MCQ)であり、もう少し長文の形式(TBS)もあります。使われる英文のレベルは変わりません。

※合格後はリスニング・スピーキング・ライティングも重要

試験後の実務においては英語でのコミュニケーション能力が重要です。特に国際的な企業やアメリカの企業で働く場合、クライアントとのやり取りや報告書作成などが英語で行われることが多いです。

また、USCPA資格を取得することで、海外での転職やキャリアアップのチャンスが増えますが、これらのポジションでも英語でのコミュニケーション能力は必須です。英語力が高いほど、国際的な環境でもスムーズに仕事を進めることができ、キャリアの選択肢が広がります。

USCPAって実務では英語でコミュニケーション取れることが期待されること多い
頑張ろうぜ!!

USCPA試験に必要な英語力の目安―経験者が語る具体的な基準

ポイント
  • TOEIC730点程度あれば問題なく対応可能
  • 英語の文法や構文を理解し、専門的な内容を読解できる力が重要
  • TOEIC730点未満でも、基本的な文法や構文を理解していれば、試験勉強を通じて自然に英語力が伸びる

USCPA試験に合格するための英語力は、予想以上に高いハードルを感じるかもしれません。しかし、実際には英語が得意でなくても合格できる可能性は十分にあります。特に、USCPA試験で求められる英語力はリーディングに特化しており、試験の内容自体が非常に専門的であるため、他日本人が不得意とするリスニングやスピーキング等は関係ありません。

私自身、USCPAを取得する過程で感じたことは、英語力に対する過度な不安を持つことは不要だということです。実際、英語力に関して最も重要なことは、「どれだけ専門的な内容を迅速に正確に読み解けるか」という点です。この部分を深掘りしつつ、USCPAを目指すために必要な英語力の目安について、私の経験をもとに解説していきます。

TOEICスコア 730点が目安

まず、USCPA試験における英語力の目安として、TOEICスコアで言うと最低730点程度あれば十分だと私は考えています。このスコアであれば、USCPAを勉強しながらReading力を向上させることができ、試験の英語部分を問題なくクリアできるレベルに達しているといえます。

なぜ730点が適切な基準なのかと言うと、730点程度であれば、英語の基本的な文法や構文を理解し、専門的な内容をしっかりと読み取る力が備わっているからです。TOEICスコアが730点以上あれば、USCPA試験に必要な読解力や語彙力は基本的に問題なく対応できるレベルにあります。

TOEICスコアと英語力の関係

TOEICスコアをもとに、具体的な英語力の目安を示すと、730点は「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」レベルに該当します。このレベルのスコアを持っていると、USCPAの試験内容を理解する上での障害はほとんどないと言っても過言ではありません。

参考までに、TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルの相関を示す表を見てみましょう。この表では、730点のスコアが「基本的な文法・構文を理解し、日常的な業務や仕事でのコミュニケーションが可能なレベル」とされており、USCPA試験におけるReading問題を解く際に求められるレベルとも一致します。

TOEIC®スコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表:https://21606703.fs1.hubspotusercontent-na1.net/hubfs/21606703/library/default/toeic/official_data/lr/pdf/proficiency.pdf

TOEICスコアが完全に730点でなくても大丈夫

そもそもTOEICスコアが730点に届かなくても、Readingのスコアが7割程度取れていれば問題はないです。例えば、TOEICのスコアが700点未満であっても、リーディングがしっかりできていれば、USCPA試験を突破するために十分なです。

重要なのは、英文法や基本的なリーディング力の素地があるかどうかです。これがしっかり身についていれば、USCPAの試験を通じて英語力は自然と伸びると考えて問題ありません。

USCPA学習前に英語学習は不要

USCPA(米国公認会計士)の資格取得において、英語力が重要であることは言うまでもありません。

しかし、USCPA勉強前に英語力向上のためにTOEICやその他の英語の試験を受けることは基本的に不要です。実際にUSCPAを取得した経験から言えることは、USCPAの学習を通じて英語力は自然に向上します。

USCPA学習で英語力は自然に向上する理由

USCPA試験には英語での出題が必須ですが、英語学習を事前に徹底的に行う必要はありません。実際、USCPAの学習を進めることで、英語力が自然に向上します。その理由は以下の通りです。

専門的な英語用語を学ぶ

USCPA試験では、会計や税法に関する専門的な英語用語が多く出題されます。例えば、「deferred tax asset」や「accrual basis accounting」といった言葉は、日常会話では使われない専門的な言葉であり、試験を勉強することで必要な英語の語彙力が自然と養われます。

読解力の向上

USCPA試験では、特に読解力が重要です。長文問題やケーススタディが含まれ、素早く内容を理解する必要があります。USCPA学習を進めることで、会計や税法に関する英語の文章を理解する力が自ずと高まります。試験の過程で英語の文章に対する抵抗感が減り、スムーズに内容を把握できるようになります。

英語での論理的思考力の鍛錬

USCPA試験は単に英語を理解するだけでなく、論理的な思考力が求められます。英語で会計原則や税法を理解し、解答する過程で英語で論理的に考える能力も向上します。

会計原則とか監査手法とか色んなフレームワークを勉強することは、
将来も役立つはず


TOEICよりUSCPAに集中する理由

TOEIC学習ではUSCPAに必要な英語力は身につかない

TOEICなどの英語試験は、リスニングやリーディング、スピーキング、ライティングの総合的なスキルを測りますが、USCPA試験の内容とは大きく異なります。

USCPA試験では専門的な会計・税法用語を理解する力が求められ、TOEICの勉強ではこの部分は鍛えられません。そのため、TOEICのスコアを向上させるために英語を学ぶよりも、USCPA試験に集中したほうが効率的です。

USCPA試験ではリスニング力は不要

そもそもUSCPA試験にはリスニングの問題は一切出題されません。英語のリスニングや英会話を練習しても、試験には直接的に役立ちません。そのため、時間をかけてリスニング力を鍛えるよりも、試験に必要なリーディング力やライティング力を高めることに専念するべきです。

英語力に不安がある場合の対策

もし英語に不安がある場合、文法書を活用して基礎的な文法を復習することをお勧めします。USCPA試験には厳密な文法の知識は求められませんが、文章を正しく理解するためには基本的な文法が重要です。

イメージ
大学受験レベルの英文法も忘れてるって人は一回英文法復習してからリスタートした方が良いかも

実際の筆者の体験談と成功事例

USCPA試験に挑戦する上で、多くの受験者が「英語力」について不安を感じることでしょう。しかし、実際に試験を受けた経験から言うと、必ずしも高い英語力が求められるわけではなく、むしろ試験対策の方向性を誤らないことが重要だと感じました。

各予備校の見解によると、英語力に自信がない場合でも、適切な教材と学習方法を選べば合格可能であることが示されています。

洋書を使用すればTOEIC800点以上、当校のオリジナルテキストを使用すればTOEIC400~500点レベルから合格可能です。

アビタス:英語力はどれくらい必要ですか?:https://www.abitus.co.jp/uscpa/faq/

一方、U.S.CPA試験の問題は比較的シンプルな英語で書かれています。 
専門用語以外には難解な語彙や文法項目は出てきません。 

TAC:[USCPA試験に関する質問]英語力に不安があるのですが、大丈夫ですか?:https://faq.tac-school.co.jp/support/list/web/knowledge822.html

このように、USCPA試験の英語は「アカデミックな文章」ではなく、「専門用語を理解すれば対応可能なレベル」になっています。しかし、それでも受験者ごとに異なる課題やつまずきポイントがあるのも事実です。ここでは、私自身の受験体験を詳しくお伝えします。


私のUSCPA試験体験談 – 2点差の苦しみと気づき

私はUSCPA試験を受験する際、FAR → AUD → BEC → REG → 再度AUDという順番で試験に臨みました。

初回のAUDでは、2点差で不合格になってしまいました。

予備校や他の受験者の話を聞いても、「結局は理解が足りていなかったのでは?」という結論に至りました。

そこで、AUDの対策として、テキストを徹底的に読み込むことに注力し、さらには洋書の問題集を購入して、より深い理解を目指しました。

それでも「あと2点」なのに、なかなか点数は上がりませんでした。


失敗の原因 – TBS問題でのフリーズ

何度も模試を受け直し、点数の推移を分析した結果、自分が落ちた本当の原因にようやく気づきました。

試験当日のTBS(Task-Based Simulation)問題で完全にフリーズしていたのです。

つまり、私の場合、最後にREGの試験を受けた時から時間が経ってしまったことで、TBS問題の解き方の感覚が鈍ってしまっていたのです。

「問題をしっかり理解しなければ」と思うあまり、愚直にテキストを精読することばかりに意識を向けてしまい、TBS問題を「早く読む練習」をほとんどしていなかったのです。

結果として、試験当日、長文のTBS問題に直面した際に、

  • 「文章が頭に入ってこない…」
  • 「キーワードを拾いきれず、何を答えればいいのかわからない…」
  • 「気づいたら時間だけが過ぎている…」

といった状態になってしまいました。


最終的な対策 – 精読をやめ、速読+キーワード拾いにシフト

そこで私は勉強方法を大きく変えました。

具体的には、TBS問題の「斜め読み」「キーワード拾い」を徹底的に練習するようにしました。

実践した対策

以下大学受験やTOEIC対策と共通する内容がかなり活きたと思います。

  • TBS問題を毎日解く
    • 1日1問、時間制限を設けてTBS問題を解く練習を実施。
    • 文章全体を読むのではなく、「キーワードを拾う」練習に重点を置く。
  • 設問の先読みを徹底
    • 設問を先に読んで、「何を聞かれているのか?」を明確にする。
    • その後、本文の中で該当する情報を探すように読む。
  • スキャニング技術の強化
    • TBSの長文問題を全文読むのではなく、キーワードで検索する感覚で解く
    • 例えば、「internal control」と設問にあれば、本文中でその単語や類似表現(audit procedures, risk assessment など)を探す。
  • 模試の時間配分を意識
    • TBSに時間を取られすぎると、他の問題に影響が出るため、TBS1問あたりの解答時間を制限して練習。

そして、最終的に…

この対策を取り入れた結果、
最終的にAUDで80点以上を取得し、合格することができました!

私の経験から言えることは、

  • 「英語が苦手だからUSCPAに受からない」というのは誤解
  • 重要なのは「試験の解き方を正しく理解し、効率的に問題を処理する力」
  • 精読ではなく、「設問の先読み」「スキャニング」「キーワード検索」の練習が重要

USCPA試験は長丁場です。点数が思うように伸びず、不安になることもあるかもしれません。しかし、適切な方法を取り入れれば、必ず合格に近づけます。

英語力にとらわれすぎずに、効率的に試験対策をすることが重要だと思います。

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